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東京商品取引所でシステム障害 一部取引は引き続き停止

東京商品取引所でのシステム障害が11月10日に発生し、合計3時間にわたり取引が停止した。9月20日に新システムに移行したが処理件数が性能上限を上回っており、負荷を抑えるために一部取引を停止する対応が取られている。
東商取のシステム不具合 投資家が不満、売買低迷招く 信頼回復急務に :日本経済新聞

取引を停止したのは10日午前3時15分。夜間取引の終了時刻は5時半だが、注文件数の処理が追い付かないことが判明した。8時45分開始の日中立ち会いは通常通り始まったが、一部の市場参加者が取引所に接続できないことが判明。10時から10時半まで再び取引を停止した。

(中略)

東商取によると、新システムの注文処理能力は前システムの2倍。浜田隆道社長は10日の定例記者会見で「7年間運用した前システムは一度もこうした事象は生じなかった。想定外のことが発生した」と述べた。

ただ、前システムが年間を通して稼働した2010年~15年は商品先物の低迷期に当たる。年間平均売買高は約2630万枚で最高だった03年の3分の1以下だ。東商取は新システムへの移行で海外のプロップハウス(会社の資金を自己売買で運用する投資会社)などの参入を期待していた。あるプロップハウスは「この程度でシステムが止まるのは問題」と話す。

東商取はシステムの負荷を抑えるため一部の機能を停止している。この結果、異なる商品間や同じ商品の限月間の価格差に着目した裁定取引が成立しづらくなっている。裁定取引の機会が減少したため、売買高は低迷。9月、10月と2カ月連続で前月を下回った。

東商取は11月28日に一部機能の停止を解除し、システムの増強についても提供元の日本取引所グループ(JPX)と議論して検討するとしている。ただ「今後の成長に期待していた海外勢は新システムへの失望感を隠せないでいる」(商品取引会社)との指摘もある。信頼回復を急ぐ必要がある。

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