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チャイエックスジャパンが超高速取引を排除する取引所を新設

チャイエックスジャパンが株式取引の新市場「Kai―X(カイエックス)」を10月17日に設立する。売買を意図的に遅延させることで、超高速取引(HFT)を実質的に排除する。
HFTでは一般投資家より高速な取引速度を活用して利益を確保する仕組みだ。一方で、一般投資家は不利益を被ったり、フラッシュ・クラッシュと呼ばれる市場の暴走が起きる懸念があるが、取引速度を遅くすることで、公平な取引環境を提供することを目指す。
アメリカではブラッド・カツヤマ達が開設した私設取引所IEXが2016年6月に米証券取引委員会(SEC)に認可された。IEXも取引速度を意図的に遅らせている。技術的には38マイル(61キロメートル)のコイル状にした光ファイバーに通信を通すことで片道350マイクロ秒の遅延を発生させる。
カイエックスもこれに似た仕組みを導入する。

IEX - Wikipedia, the free encyclopedia

IEX's main innovation is a 38-mile coil of optical fiber placed in front of its trading engine. This 350 microsecond delay adds a round-trip delay of 0.0007 seconds and is designed to negate the certain speed advantages utilized by some high-frequency traders

機関投資家向け新市場のカイエックス、超高速取引を「排除」 :日本経済新聞

私設取引システム(PTS)を運営するチャイエックス・ジャパンは10月17日から主に機関投資家向けの新たな株式取引市場を設立する。東京証券取引所と比べて売買のスピードを意図的に遅らせ、超高速取引(HFT)を実質的に排除する仕組みを設ける。公平な市場環境の提供を通じて投資マネーを呼び込む。

(中略)

東証では取引所のシステムにサーバーを併設する「コロケーション」と呼ぶ超高速売買が活発だが、カイエックスではこれを禁止する。すべての投資家が同じスピードで売買することで、投資家の裾野をさらに広げる狙い。

カイエックスは証券会社などが直接、注文を付き合わせる「ダークプール」と呼ばれる取引形態に分類される。ダークプールは株式取引全体に占める比率が8%程度と推定されている。カイエックスの参入で、東証を経由しない取引がどこまで普及するかが注目を集めそうだ。

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